ある場面では、適切な行動ができていたのに、他の場面では同じような行動ができなくなってしまう。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第64回目である。
【引用はじめ】
「Aさんは、研修の場では誰よりも大きな声であいさつしていたのに、職場ではからっきしだね。本番に弱いタイプなのかな」
このような声を聞くことが多いです。しかし、「本番に弱いタイプ」という表現は、レッテルを貼り、循環理論に陥っているので適切ではありません。ABC分析をすれば、必ず原因が別に見つけられます。
この場合は、研修の場では強化されていたものが、別の環境に変わった際に「般化」が不十分だった、ということが考えられます。
般化とは、「ある特定の刺激により起きる行動が、似たような別の刺激でも同様に起きるようになること」という概念です。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.77
【引用終わり】
いつでもどこでも適切な行動ができるといいのだが、特定の場面でしかうまくいかないといったケースがある。結局は異なる場面では、以前の条件とは違っていることもあってそれにうまく合わせられない。そうしたことのため、以前のような行動ができなくなってしまう。
「般化」がうまくいかなかったということになる。条件が異なったとしても、適切に行動ができるように「般化」させることが必要なのだ。
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