2021年9月29日水曜日

変容させたい具体的な行動を決める

  行動の改善にあたっては、変容させたい行動とは何か、具体的に決定する必要がある。ここでは、「報連相の徹底」を取り上げている。それをよりわかりやすく明らかにするのだ。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第89回目である。

【引用はじめ】

 目的をしっかり見定めたら、次は可能な限り「具体的」で、変容させたい標的となる行動である「ターゲット行動」を、シートを使って決めていきます。

 たとえば、「報連相の徹底」に関して、「改善すること」とは何かを書き出します。

 「改善すること」➡部下の報連相を徹底する

 次に、これをもっと具体的に、目に見えるレベルの行動に変換していきます。この工程が少し難しいところで、慣れてくればパッとできるようになりますが、考えてしまうこともあると思います。

 「部下の報連相を徹底する」という表現は、一見、行動を表しているような感じがしますが、実は行動ではない書き方になっています。

  • 「報連相」とは、具体的には何を誰にどのようにすることなのか
  • 「徹底」とは、具体的に何をどこまでやることなのか

 榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.99

【引用終わり】

 「部下の報連相を徹底する」といっても、もっと具体的に表現することが必要だ。誰が読んでもわかるかという視点が大切である。

 「報連相」とは何か。誰に対して行うのか。どのように行うのか。

 さらに、「徹底」とは、何を行うのか。どの程度行うのか。

 そういったことを、より具体的にしないとわからない。

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