2021年9月30日木曜日

具体的な行動の、何をどこまでやれば、改善したと言えるのか

  「部下の報連相を徹底する」といっても、具体的な行動のように見えるが、部下の捉え方それぞれ違うことが多い。そこに落とし穴がある。報連相は、誰に、いつ、どのように、その内容はということが大事だ。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第90回目である。

【引用はじめ】

 「部下の報連相を徹底する」という表現は、一見、行動を表しているような感じがしますが、実は行動ではない書き方になっています。

  • 「報連相」とは、具体的には何を誰にどのようにすることなのか
  • 「徹底」とは、具体的に何をどこまでやることなのか

 そんな細かいことを・・・と思われるかもしれませんが、この工程が非常に重要なのです。

 いまの段階では、主観的・抽象的な表現になってしまっているため、人によっては、何日かに1回、重要なことを上司に伝えることが「報告」、と思っている場合もありますし、毎日何をしたか事細かに「連絡」することと思っている可能性もあります。

 「徹底」という表現も、よく使われるものではありますが、何をどこまでやれば徹底なのかの感覚が違うため、人によっては十分やっていると感じても、別の人には物足りない、というズレが生じやすいです。

 具体的な行動の、何をどこまでやれば、改善したと言えるのかを、事前にしっかり設定して臨まないと、何となく変わった気がしたような、しないような、なんだかぼんやりとした取り組みに終わってしまいます。 

榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.99~p.101

【引用終わり】

 具体的というと、その具体の内容やレベルが重要である。「報連相の徹底」というからには、相手に誤解ないよう提示することである。

 上司の思い込みが部下には十分伝わっていない場合もあるからだ。

 「報連相」ってなんだ、「徹底」ってなんだと突っ込んだ中身を相手に分かるようにすることである。 

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