「強化スケジュール」ば、「連続強化」と「部分強化」がある。この二つには、どのような違いがあるか。行動に対する影響力の違いである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第71回目である。
【引用はじめ】
面白いのは、「連続強化」よりも「部分強化」のほうが、行動は継続して、消去されにくいという点です。
毎回、当たりが出るよりも、出たり出なかったりするほうが、今は出なくても次は出るかも、と学習するからか、行動はなかなか消去されずに継続する傾向があるのです。
よく、部分強化はギャンブルにたとえられます。ゲームなどに、はまる場合もそうでしょう。
毎回当たったり、ご褒美が出ると飽きてしまいます。
一方、いつまでやっても当たりが出ないと、行動は消去されてしまいます。消去になるギリギリぐらいのところで、大当たりになると、おそらく一番「ハマる」のでしょう。どんどん継続して行動してしまうことになります。
部下が進んでどんどん行動するようにさせるのが得意な上司は、きっと部下を褒める「強化スケジュール」を絶妙なタイミングで活かしているのではないでしょうか。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.82
【引用終わり】
「部分強化」は「連続強化」に比べて、行動が消去しにくい。時たましか強化されないので、また強化されるかもしれないので、行動してみることになる。
「連続強化」だと、今までずっと強化されていたのに、それが突然強化されなくなれば、もう強化されないのだとあきらめが早い。それで、行動しなくなる。そうしたことで、「部分強化」のほうが消去されにくいということになる。
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