2021年9月25日土曜日

もっと本質的に変えたほうがよいことがあるはず

  問題の改善といっても、意外と単純ではないケースも多い。目的が明確になったと思っても、見当はずれなことをやっていることもある。枝葉末節にこだわっている場合もあるからだ。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第85回目である。

【引用はじめ】

  1. 改善したいと思いついたことは何か
  2. 何のために上記を改善したいのか、改善したら何につながるか
  3. 2の目的のためには、他にもっと改善すべきことはないか

 以上、3つの手順によって、「何のために」という目的を明確化できたら、いま何とかしようとしている改善策よりも、「もっと本質的に変えたほうがよいことがあるのでは?」と考えてみましょう。

 目の前にある「望ましくないこと」についつい目が向きがちですが、マネジメントする立場の上司であれば、それが本質的な目的につながるのかどうか、もしかしたら、もっと別のことのほうが大事ではないか、という目線をもてるようにしなければなりません。

 せっかく、問題行動を改善したのに、職場に必要なこととは何も関係がなかった、ということのないようにしましょう。 

榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.96

【引用終わり】

 職場において問題が生じている場合、改善を急ぐあまり目先の対策に陥る場合がある。改善しているつもりで空回りといったことがある。「改善の罠」でかえって問題を悪化しかねないことに留意する必要がある。

 問題の本質をつきつめることが大事だ。そのためにも、問題は何かとことん明らかにするのだ。

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