適切な行動が異なった場面や場合でもできるということは大事である。似たような状況に対しては、うまく行動ができるというのが、般化力があるということになる。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第65回目である。
【引用はじめ】
般化とは、「ある特定の刺激により起きる行動が、似たような別の刺激でも同様に起きるようになること」という概念です。
始めて見た形の信号機でも、おそらく進んでいいか、止まれなのかの区別がついて、進むことができます。初めて手にした水筒であっても、おそらくフタを開けることができます。
本来は、異なる先行条件であっても、近いもの、似ているものであれば、対応できるのです。「応用できる」という素晴らしい能力です。
般化は、区別との絶妙のバランスで機能しているのです。子どものころ、お医者さんに注射打たれ、痛い思いをしために、白衣を着た人を前にすると、逃げたくなるのも般化といえます。
初めて来た場所でも、ここはフォーマルに振る舞う場所だ、あるいはここはリラックスして休める場所だ、と判断して行動できるのも、般化という力があるからです。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.77~p.78
【引用終わり】
般化というのは、適切な行動だけでなく、不適切な行動となっても起こるということは留意する必要がある。先行刺激として似たような状況であれば、行動は発現するのだ。これが「般化」である。
「般化」は発現してほしいときには発現することはもちろん望ましい。しかし、発現してほしくない場合でも「般化」によって行動は発現するのである。こうなって欲しくないならば、それなりに「般化」を制御しなければならない。
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