「自律型社員」の育成を目指すために、より具体的なターゲット行動を設定し、ABC分析してみる。上司と部下の関係において、うまくいってないことがよくわかる。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第124回目である。
【引用はじめ】
「自律型社員」の育成において、ターゲット行動として「もっとよい仕事のやり方を、自ら提案する」ことをABC分析してみよう。
まずは、部下のAさんの現状をABC分析すると、次のとおりです。
A:先行条件「仕事に改善の余地あり」➡ B:行動「―」(出現せず)➡ C:結果「―」(出現せず)
現状では、Aさんから「提案する」という行動は出てきていないので、上記のABC分析となります。
行動自体は「―」で表記し、行動していなければ、それに伴う結果の出現も当然ありませんので、同じく結果も「―」で表記することになります。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.138
【引用おわり】
上記のように部下のAさんは、仕事に対する改善案などの適切な提案ができないことを、上司は問題だと思っている。
適切な提案をするためには、どんなことをすればよいか。現状では、Aさんの提案行動がなければ、それに対する上司もなんの結果も出せない。
そうすると、上司にとって、Aさんが何らかの行動を引き出せるような「A:先行条件」が必要ということである。
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