「自立型社員」の育成をためには、こうあって欲しい「望ましい行動」をまず提示することである。こうするのがいいという行動を示すことから始める必要がある。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第122回目である。
【引用はじめ】
いきなり最初から、指示などしなくても行動できることを求めてもうまくいきません。まずは、「B:行動」を引き出すためのきっかけである「A:先行条件」となる具体的な指示を出します。望ましい行動をしてもらうステップから入っていくわけです。
「いやいや、指示を出して動かすのでは意味はない」と言われるかもしれません。もちろん、最終的には上司が細かい指示など出さずとも、自分から行動してくれる社員の育成をめざします。
ただし、いきなりではなく、まずはきっかけがあれば、望ましい行動をしてもらえるステップから入ることが大事なのです。
なぜなら、自分から起こす行動であるならば、どんなことでもよい、なんでもよい、間違えたことでもよい、というわけでは、もちろんないはずです。
自分からやってほしい行動は、あくまでも会社や上司が期待する「望ましい行動」です。この「望ましい行動」を、どんどん自主的にやれる人になってほしいのです。
「望ましくない行動」を自分勝手にやっている社員を「自律型社員」とはいいません。それは、ただの迷惑な社員です。
まずは、「指示を出して、『望ましい行動』を実際にやってもらう」ところからスタートしましょう。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.137
【引用終わり】
「望ましい行動」ってこうだよと、そのきっかけを明確に明らかにする。そうすれば、相手もこうすればいいと分かる。その繰り返しで、相手の「望ましい行動」を定着するのである。
「B:行動」の前の「A:先行条件」を具体的に示すことが大事だ。
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