決断することにちゅうちょして、なかなか決断できない上司がいれば、問題が常に先送りされることになる。これではいい結果が生まれない。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第195回目となる。
【引用はじめ】
決断することにちゅうちょするような課長に対して、どうすればよいか。彼にとって大きな負担である責任が、決断することにより軽減されるというルールをつくれば、彼にとっては効果的な強化になるはずです。
たとえば、「何も決断せず無為無策のまま状況が悪くなってしまったら、それが会社にとっては最悪のことであり、そのときは、決断しなかった管理者に全責任をとってもらう」というルールを組織内に徹底するのです。そうすれば、この課長は何らかの決断を下すことで、無為無策による重大責任からは逃れられます。
もちろん、決断したことにより発生する責任はあります。それは、人の上に立つ者として逃れられないものだと思われます。ですから、それによる行動の弱化はありつつも、もう片方で効果的な強化を行うことで、最終的には彼は決断を下すようになるでしょう。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.193
【引用おわり】
決断しなかったことに対して、ペナルティーを科すようなことも必要である。責任を回避するために、決断できない上司もいるからである。それでは、組織運営に支障をきたす。果断な決断がなければ、多くの問題を抱えることになってしまう。決断の重要性を知る上司でなければ、上司に値しない。
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