課長の悲観的な発言を消去しようと周囲の人たちが、無視していると、「なんで、俺の話を聞かないんだ」などと大声で大騒ぎになったりする。こうした状況をバーストという。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第180回目となる。
【引用はじめ】
消去にはバーストが伴うことがあります。バーストとは、消去を開始すると一時的に行動が爆発的に増えることです。例えば、課長が悲観的発言をしたときに周りが無視すると、「私の話を聞いているか!?」とキレて、その発言を大きな声で繰り返すかもしれません。
それでも周りが聞く耳を持たない、つまり無視を続けていれば、彼の発言はいつかやみます。
ですが、無視し続けるのが適当でない場合には、ここで弱化に切り替えてもよいでしょう。たとえば、彼を厳しい目で見ながら、「彼の発言はいつも悲観的だから、聞く価値がない。聞いても皆のモチベーションが下がるだけだ」などと言うことです。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.184
【引用おわり】
バーストが起きたら、なかなか無視続けることも難しい。消去だけでは困難な場面も多い。そうした場合は、弱化に切り替えたほうがいい。なぜ、課長の発言に対していいと思わないか。多くの人たちにとって悪い影響を与えていることを、明確に伝える必要がある。
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