2022年9月3日土曜日

悲観的な発言をする理由

 「悲観的な発言をする」ことの多い管理職がいる。なぜそうした発言が多いのか。行動分析学的に考えると、「悲観的発言をする」ことが強化されるからである。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第168回目となる。

【引用はじめ】

 管理職の問題の一つとして、「物事について悲観的な発言をする」ことがあります。

 たとえば新製品を発売するとき、彼は「お客様に受けないのではないか」「期待するほど売れないのではないか」「品質問題を起こすのではないか」などと言っていました。なぜ、彼はこのようなことを言うのでしょうか?彼は悲観的な発言をするという行動が強化されていると言えます。

 強化とは、行動の直後に、「心地よさを感じる」「苦しみから逃れられる」といった経験をすることです。

 ということは、彼は悲観的発言の後で、何らかの心地よさを感じたり何らかの苦しみから逃れたりしていると思われます。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.172~p.173

【引用おわり】

 管理職にとって、「悲観的発言をする」とその直後に「心地よくなったり」、「苦しみからのがれられる」などがある。だから、「悲観的発言」が繰り返される。「悲観的発言」が強化される状況があるのだ。「心地いい」「苦しみからのがれる」といった状況があるのだ。こうした状況をなんとかしないとダメである。

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