相手の行動が気にかかる。そうした問題となる行動を消去か弱化したいが、それが変わらないので困っている。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第182回目となる。
【引用はじめ】
相手の行動変化がすぐ起きれば、それは皆さんにとって心地よいでしょうから、皆さんの行動は強化されるでしょう。「こちらの働きかけで彼は変わった。これからもがんばろう」と皆さんは思うことでしょう。
しかし、相手の行動はすぐに変わるとは限りません。
もし皆さんが何かしても、なかなか相手は変わらなかったとしたら、それは行動分析学的には何が起きることになるでしょう? それは、皆さんの行動に対する消去が起きるということになります。「彼にいろいろやってあげても、何も変わらない。ならばやめよう」と思ってしまうということです。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.186
【引用おわり】
相手の行動がうまく変わると、相手がさらにより良い行動になるよう強化・消去・弱化などの手立てを工夫するだろう。しかし、なかなかそれがうまくいかないとなれば、自らの相手に対する工夫が消去や弱化されることになる。結局、諦めてしまうことになるのだ。
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