課長などの上司が無為無策で決断しなかったりしたら、とんでもない問題が生ずるだろう。それほど、決断することは重要である。決断できないのは、責任をとることに恐れがあるからだ。しかし、上司というのは、何かあったら責任をとるためのポストである。責任をとれないようだったら、そうしたポストに着くべきでない。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第455 回目となる。
【引用はじめ】
- 課長にとって大きな負担である責任が、決断することにより軽減されるというルールをつくれば、彼にとっては効果的な強化となるはずです。
- たとえば、「何も決断せず無為無策のまま状況が悪くなってしまったら、それが会社にとっては最悪のことであり、そのときは、決断しなかった管理者に全責任をとってもらう」というルールを組織内に徹底するのです。
- そうすれば、この課長は何らかの決断を下すことで、無為無策による重大責任からは逃れられます。
- もちろん、決断したとにより発生する責任はあります。
- それは、人の上に立つ者として逃れられないものだと思われます。
- ですから、それによる行動の弱化はありつつも、もう片方で効果的な強化を行うことで、最終的には彼は決断を下さすようになるでしょう。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.193
【引用おわり】
管理職は、無為無策ではいられない。さまざまな問題に対して、果敢な決断が必要である。そして、間違いがあったら責任をとる覚悟がなければ管理職とは言えない。管理職は決断に対する責任が常に伴う。うまくいけば、管理職の手柄にもなるが、うまくいかないときにはそれ相当の責任をとることになる。より良い決断ができることが管理職には求められる。
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