2023年6月25日日曜日

部長の出番です

 課長が部下をなかなか褒めない。それをなんとかしたい。そのためには、課長の上司である部長の指導が必要である。課長の部下に対する行動、課長の部下たちの課長に対する行動を強化・消去・弱化して、課長が部下を褒める行動を増やすようにするのである。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第458 回目となる。

【引用はじめ】

  • 課長が、部下のことを褒めない理由は次のとおりである。
  • 「部下を褒めるべきだと思ってない」「褒めても部下が嬉しそうな顔をしない」「褒めると逆に部下からは皮肉を言われる」
  • 部長から課長に、部下を褒めるべきことを一言言っていただき、課長が部下を褒めたら、今度は課長のことを部長から褒めていただくのです。
  • 課長が部下から受けている消去と弱化をどうにかする必要があります。
  • 課長が褒めたのに、部下が喜ばなかったら、部長がその部下に「褒められたら素直に喜ぶものだ」と注意していただく。
  • これを繰り返すと、部下の喜ぶ行動が強化されます。
  • 素直に喜べば注意されずに済む(=不快から逃れられる)からです。
  • 課長から褒められた部下が、課長に皮肉を言ったら、部長から「せっかく褒めてもらいながら、そんなことを言うものでない」と部下を叱っていただくのです。
  • 皮肉をいうという行動を弱化することになります。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.194~p.196

【引用おわり】

 課長が部下を褒めないのは、「褒める必要なし」「喜ばない」「皮肉を言う」など、部下との関係によるものだ。こうした関係を変える必要がある。部長の支援を得て、課長、部下の行動を強化、消去、弱化するのである。こうしたことは「塵を積もれば山となる」で、一気に変わるわけではない。それでも、継続した取り組みによって変えてゆくのである。

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