相手の行動を変える「簡単」な方法を探ることが大事だ。手間がかからないやり方だと、やりやすい。時間やエネルギーをあまり必要としないコストがかからないやりかたである。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第442回目となる。
【引用はじめ】
- 無視しても構わなければ無視する(消去する)のが最も「簡単」です。
- 「簡単」というのは、行動分析学では「コストがかからない」という言い方をします。
- 強化も弱化も、自分が相手に何かをすることで相手の行動を変えてゆきます。
- つまり、変える側の皆さんにしてみれば、そこに手間(時間やエネルギー)がかかってしまいます。
- 手間を費やせば、疲れます。
- 疲れるということは嫌なことですから、変えようとする行動に対して弱化が働くことになりかねません。
- 「彼を変えようとしても疲れるだけだから、やめよう」と思ってしまうかもしれません。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.185
【引用おわり】
「無視する」などの消去する手続きは、比較的手間を要しないやり方である。しかし、場合によっては、それだけではうまくいかない場合もある。場合に応じて、工夫する必要がある。問題を十分踏まえて、事に当たることである。
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