上司の中田さんは、部下の業績について知りたいので、主任から日報を送ってもらうことにした。まずは部下たちの状況を把握することにしたのだ。介入の第一歩である。そのことについて、島宗リーダー本による第40回目の引用である。
【引用はじめ】
行動の実行を支援する方法を介入と呼びます。いくつかの方法をあわせて実施するときには介入パッケージと呼ぶこともあります。次のような介入パッケージを実施することがあります。人見知りだと思い悩んでいる中田さんの事例では、次の介入パッケージが導入されました。
- 誰が何をしているのかを見える化する
- 誰がどこにいるのかを見える化する
- 標的行動を練習する
- 標的行動を工夫する
- 標的行動を記録し、見える化する
- 標的行動を強化する
そのうち、中田さんにとって、1番目の「誰が何をしているのかを見える化する」とは、次のようにすることです。
毎日、その日の取引で部の業績向上に貢献した部下の名前と取引内容の一覧リストを主任からメールで送ってもらうことにしました。日報として作成していたレポートの一部を並べ替えるだけでリストが作れるので、主任にとってはほんの一手間で済みました。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.32~p.33 )
【引用おわり】
中田さんは人見知りと思い込んでいるので、自ら部下たちから現在の状況を聞き出せない。そこで、まずは主任が作成している日報で部下たちの現状を確かめることにした。部下たちが何をしているかを見える化したのである。中田さんの行動を変えるための介入の第一段階を実施したのだ。
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