あの部下は「自主性」が足りない、「創造性」に問題があるなどと心理学の罠にはまったままでは、個人攻撃の罠に終始しがちで、問題解決にはならない。その解決を図る上で役立つのがビデオクリップ法である。まず、その4段階あるうちの第2段階においては、どんな性格や能力が問題になっているか実在の人物に当てはめてみる。その内容について、島宗リーダー本による第60回目の引用である。
【引用はじめ】
心理学の罠から抜け出すには、「○○性」や「○○力」と評価されている元の行動を探します。このとき有効なのがビデオクリップ法による課題分析です。これは、行動とその前後の出来事について、具体的にイメージし、記述していく方法です。手順は以下のようになります。
- 性格や能力を示す言葉から始める
- 実在する人物を選ぶ
- 行動を思い浮かべる
- 評価を分ける鍵となる行動を見つけ、書き出す
第2段階の「実在する人物を選ぶ」とは、次のようなことだ。
その評価が高い部下と低い部下を1人ずつ選びます。評価が高い部下が見当たらなければ、代わりにご自分を対象として選んでください。
このときに外せないのは、その人が実在すること、そして、その人たちの行動を観察できること、これは机上の空論にならないための条件設定です。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.40~p.41 )
【引用おわり】
実在の人物がどのような性格や能力かを明確に思い浮かべる。それも高く評価されている人と低く評価されている人で比較するのである。実際どうなっているかを、はっきりさせるためである。
0 件のコメント:
コメントを投稿