中田さんが部下とのスムーズなコミュニケーションを図ろうと、介入パッケージの第四段階まで行おうとしている。それが「標的行動の工夫」である。そのことについて、島宗リーダー本による第43回目の引用である。
【引用はじめ】
行動の実行を支援する方法を介入と呼びます。いくつかの方法をあわせて実施するときには介入パッケージと呼ぶこともあります。次のような介入パッケージを実施することがあります。人見知りだと思い悩んでいる中田さんの事例では、次のような介入パッケージが導入されました。
- 誰が何をしているのかを見える化する
- 誰がどこにいるのかを見える化する
- 標的行動を練習する
- 標的行動を工夫する
- 標的行動を記録し、見える化する
- 標的行動を強化する
そのうち、中田さんにとって、1番目の「誰が何をしているか」そして、次に、2番目の「誰がどこにいるか」、3番目の「標的行動を練習」して、4番目には「標的行動の工夫」を行っています。その内容が次のとおりです。
中田さんからの話しかけは短くすませるようにしますが、最後には必ず部下に対して質問をすることにしました。それもただ漠然としたものではなく、「何を」とか「どうやって」とか「なぜ」といった5W1H形式の質問です。そうすることで、会話の中で、自分よりも部下により話をさせる作戦です。部下が仕事について話し始めてくれさえすれば、中田さんの豊富な専門知識から、それに対する助言は苦もなくできることがわかったからです。5W1H形式の質問をする練習も十分に行いました。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.32~p.33 )
【引用おわり】
中田さんにとって、部下に対してスムーズに話しかけることができるように、質問する練習をした。質問内容も短いもので5W1Hで過不足なく、相手も核心ついた仕事に役立つものになるようにした。効果ある質疑応答を工夫する練習になった。
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