あの部下は「自主性」が足りない、「創造性」に問題があるなどと心理学の罠にはまり、個人攻撃の罠に陥り、問題をただ放置してしまう。こうしたとき、その解決を図る上で役立つのがビデオクリップ法である。まず、その4段階あるうちの第4段階においては、その問題となる行動を書き出すのだ。その内容について、島宗リーダー本による第62回目の引用である。
【引用はじめ】
心理学の罠から抜け出すには、「○○性」や「○○力」と評価されている元の行動を探します。このとき有効なのがビデオクリップ法による課題分析です。これは、行動とその前後の出来事について、具体的にイメージし、記述していく方法です。手順は以下のようになります。
- 性格や能力を示す言葉から始める
- 実在する人物を選ぶ
- 行動を思い浮かべる
- 評価を分ける鍵となる行動を見つけ、書き出す
最後となる第4段階の「評価を分ける鍵となる行動を見つけ、書き出す」とは、次のようなことだ。
思い浮かべたシーンから、「○○性」の評価が高い部下と低い部下を分けている、具体的な行動を見つけて書き出します。このとき、行動が行動として具体的に書き出せているかどうかを確認する方法が死人テストと具体性テストです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.40~p.41 )
【引用おわり】
部下の今問題となっている行動を具体的に書き出す。そうすると、何が問題で何がすぐれているかが明らかになる。目に見える形で行動の良し悪しを見つけ出すのである。きっちり言葉で表現できるようにすることである。
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