2023年11月9日木曜日

島宗リーダー本45「介入パッケージ6=標的行動を強化する」

  中田さんが部下とのスムーズなコミュニケーションを図ろうと、介入パッケージの最終段階である第六段階まで行おうとしている。それが「標的行動の強化」である。そのことについて、島宗リーダー本による第45回目の引用である。

【引用はじめ】

 行動の実行を支援する方法を介入と呼びます。いくつかの方法をあわせて実施するときには介入パッケージと呼ぶこともあります。次のような介入パッケージを実施することがあります。人見知りだと思い悩んでいる中田さんの事例では、次のような介入パッケージが導入されました。

  1. 誰が何をしているのかを見える化する
  2. 誰がどこにいるのかを見える化する
  3. 標的行動を練習する
  4. 標的行動を工夫する
  5. 標的行動を記録し、見える化する
  6. 標的行動を強化する

 そのうち、中田さんは、「誰が何をしているか」、「誰がどこにいるか」、「標的行動の練習」、「標的行動の工夫」、「標的行動の記録」を行いました。そして、最後の6番目「標的行動の強化」の具体的内容が次のとおりです。

 部下に話しかける回数に目標を設定し、達成したら、コンサルタントに報告し、喜びを共有する機会を設けました。このような、増やす手続きのことを強化といいます。このような仕組みを介入のあちこちに取り入れることも、ポジティブな行動マネジメントの特徴の一つです。

(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.32~p.34 )

【引用おわり】

 標的行動ができたら、中田さんは相談にのってくれたコンサルタントにうまくいったことを報告した。彼も喜んでくれて、自らもうれしさを分かち合うことができた。「標的行動の強化」を行ったのである。最終的に、中田さんは部下に話しかけることもあまり抵抗がなくなった。さらに、部下との距離も縮まり、部下からの信頼が高まった。そのことに、中田さんも自信が持てるようになったのだ。

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