2024年4月21日日曜日

島宗リーダー本208「効果のある随伴性を用いて」

 いくら標的行動が焦点化されても、効果的な随伴性が設定されてなければ、思うように行動は変わらない。売上目標が明確化・焦点化したとしても、現状ではそこまで達成するのに時間がかかり、達成するまでは確率が低いとなれば、いくら強化しようとしてもその機会は訪れることはない。そうした内容について、島宗リーダー本による第208回目の引用である。

【引用はじめ】

 上司は先行事象を明確化し、標的行動を焦点化しました。そして売上目標を達成した部下を賞賛することで、標的行動を強化しようとしたのです。ところがこれでは標的行動は強化されません。標的行動と後続事象の随伴性が、塵も積もれば山となる型もしくは、天災は忘れた頃にやってくる型だからです。上司からの承認も、売上目標の達成とシンクロしているので同じです。売上目標を設定したことで、目標達成が自動的に強化になると思い込んでしまったところが落とし穴で、実はその随伴性は元々存在し、効果のない随伴性だったのです。行動は変わるはずはありません。

 そこで、効果のある随伴性の公式(即時性・言語化・十分な量・高確率)を使って原因分析し、後続事象を有効化していきます。

(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.115)

【引用おわり】

 標的行動を達成できる随伴性の設定がなければ、行動を変えることはできないのである。効果的な随伴性を使う必要がある。そのためには、「行動の直後の結果は適切か」、「適切な言語指示がなされているか」、「標的行動が自発する適切なレベル(量と確率)になっているか」を確認して、対応するのである。 

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