標的行動を焦点化しても、行動が自発した直後に強化しているか、十分な量の強化か、高確率の強化かといった効果的な随伴性ががなければ、適切な行動を繰り返すことはできない。そうした内容について、島宗リーダー本による第209回目の引用である。
【引用はじめ】
上司は先行事象を明確化し、標的行動を焦点化しました。そして売上目標を達成した部下を賞賛することで、標的行動を強化しようとしたのです。ところがこれでは標的行動は強化されません。標的行動と後続事象の随伴性が、塵も積もれば山となる型もしくは、天災は忘れた頃にやってくる型だからです。上司からの承認も、売上目標の達成とシンクロしているので同じです。売上目標を設定したことで、目標達成が自動的に強化になると思い込んでしまったところが落とし穴で、実はその随伴性は元々存在し、効果のない随伴性だったのです。行動は変わるはずはありません。
そこで、効果のある随伴性の公式(即時性・言語化・十分な量・高確率)を使って原因分析し、後続事象を有効化していきます。
たとえば、焦点化した標的行動をチェックリストにして営業記録に組み込み、毎日終業時に自己記録して上司に報告することにします。上司が毎日の行動記録を確認し、承認することで、効果のある随伴性を追加できます。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.115~p.116)
【引用おわり】
行動が自発した直後に効果のある随伴性を追加されているかどうかで、標的行動が成就されるのである。効果のある随伴性の公式(即時性・言語化・十分な量・高確率)を十分活用する必要がある。
0 件のコメント:
コメントを投稿