上司が期待した通りに、部下が行動しない。そうすると、上司は部下に対して、「あんなこともできないのか」などと「個人攻撃の罠」にはまりがちである。そうした内容について、島宗リーダー本による第192回目の引用である。
【引用はじめ】
「個人攻撃の罠」にはまっている上司でも、行動化と焦点化のステップを乗り越えれば、部下の行動ががらっと変わることも珍しくありません。それまでは上司が何を期待しているのかよくわからなかったからできていなかっただけで、期待していることが具体的な行動として決まり、伝えられれば実行できるようになるケースです。
要は、先行事象の整備です。先行事象には、上司からの指示や助言など、コミュニケションの中での言葉がけ、マニュアルや手順書など、行動のきっかけとなる様々な事象や出来事が含まれます。
たとえば部下に何をいつまでに達成して欲しいのかを伝えるのであれば、成果のコミュニケション公式を使って、何を、どれだけ(量)、どのように(質)、いつまでに(期限)、明確に伝えます。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.110)
【引用おわり】
部下に期待する内容を事前に伝えておくことが大事だ。それも明確に、具体的に。そうすれば、上司が期待していることが分かり、部下もそれにそった行動がしやすくなるのである。部下はそのぐらいのことがわかっているだろうとの上司の思い込みでは誤解を生ずるばかりである。その結果、「個人攻撃の罠」にはまることになってしまう。
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