2024年7月6日土曜日

島宗リーダー本284「見逃しを減らすための介入プログラム」

 コンテナ輸送会社にとっては、輸送中に貨物が破損すると、支払い義務が生ずる。コンテナを輸送する前に破損している荷物があれば、それは会社の責任ではない。それを発見することも損失を減らす重要な仕事である。そうした内容について、島宗リーダー本による第284回目の引用である。

【引用はじめ】

 コンテナ輸送前に貨物が破損を発見するために、ビデオカメラを用いた最新鋭の検査システムを導入していましたが、それでも検出できていたのは、毎月、4千ドルから5千ドルくらいの損害でした。

 そこでコンサルタントが主任数名に対して2日間のワークショップを行い、行動化、焦点化、ABC分析の方法を教えながら、見逃しを減らすための介入プログラムを策定しました。

 積み荷の検査に時間をかけすぎて貨物列車に遅れを出してもいけません。作業時間を長引かせずにビデオ映像を効率よく監視する方法が具体的な行動を焦点化され、それを現場の係員に教え、強化する方法も決まりました。

 その結果、以前に比べ、6倍もの損害が次善に検出できるようになりました。それまでは見逃しによって、支払う必要がないのに支払ってしまっていた補償金です。

(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.145)

【引用おわり】

 コンテナ輸送会社にとって、輸送前の破損した荷物の発見は損害を減らすことになる。そのために、破損荷物を見逃さない行動マネジメントを身につけた人材の育成は会社に大きな利益をもたらす。 

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