2024年9月26日木曜日

島宗リーダー本363「合併による社員の不安感」

  合併がもたらす影響は大きい。互いの社員にとっても、不安感や不信感がうずまく。それでも、合併がもたらす利点があるこそ、合併を行うのである。そのためにも適切な随伴性が必要となる。そうした内容について、島宗リーダー本による第363回目の引用である。

【引用はじめ】

 事業規模が1兆5千万円を超えるM&Aでも、その成功の鍵は行動にあります。M&Aの案件では経営や財務に関する検討が優先され、行動のマネジメントは後回しにされがちです。この事例では、行動マネジメントの支援による事前からの周到な準備により、円滑な移行が実現しました。

 2つの大きな目標が設定されました。1つは、通常業務に支障をきたすことなく合併を進めること、もう1つは、合併後の業績を確実に上げることです。

 譲渡される部署に所属していた社員の中には新会社へ移ることになる人もいます。合併や部門売却で最も問題になる人の問題は不安感や不信感によるものです。それが原因で有能な社員を失ってしまうことも、まれな話ではありません。

 (島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.185)

【引用おわり】

 合併でそれぞれの会社の社員同士が不安になったり、相手に対して不信感を持ったりしがちだ。そのためにも明確な目標を社員たちに徹底することである。合併後も支障なく業務を行い、業績を向上させる具体的な行動ができるようにする。問題が生じたら直ちに解決に向けた行動ができる体制をとるのだ。そうしたことにより、社員の不安や不信を取り除いて、業務に一丸となって取り組めるようにすることである。 

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