2019年10月6日日曜日

エンパワメント

 専門の支援者を育てる話の36回目。
 「豊かな人間性」を支える専門スキルとして「エンパワメント」という「障害者の本来持っている力を引き出す支援」が大事となる。

 そのことに関して、川村隆彦氏(2006年)は次のように主張する。

 【引用はじめ】

 人は、偏見や差別、権利侵害など、否定的な環境に取り巻かれたり、加齢や病気、障害を負ったりすると、自立した主体的な生活をあきらめてしまうことがある。
 エンパワメントは、こうした人々がもっていた生きる力を取り戻すための支援である。

 エンパワメントは、私たちの支援に一つの方向性を与えてくれる。
 全くの無力な状態を支援のスタート地点とするなら、地域社会でいきいきと生活する姿はゴール地点となる。
 この二つの地点は、少しずつ力を取り戻しながら進む長い1本の線で結ぶことができる。   
  
 (川村隆彦著「支援者が成長するための50の原則」p.151,p.153、2006年、中央法規出版刊)

 【引用おわり】

 エンパワー(empower)は、「能力や権限を与える」という意味である。
 エンパワメントとは、能力や権限は訓練や指導によって後から付加されるものではない。
 本人が本来もっているもので、それが社会的制約によって発揮されていなかった。
 本人が力を発揮できるようにするためには、あらゆる社会資源を再検討し、条件整備を行なっていく必要があるという見方である。
(障害保健福祉研究情報システム https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/glossary/Empowerment.html

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