人や組織をより良い方向に変えたい。そのためには、どんな考え方をすべきか。
それに関することについて、舞田氏は「人はさまざまな面を持っている」と次のように述べる。舞田氏による著書の紹介の第2回目である。
【引用はじめ】
そもそも人は、普段の生活においても、さまざまな異なる面を持ちながら生きています。たとえば会社と家庭では別人のようだとか、趣味の世界に入ると仕事では見たこともないようないきいきした活躍をするとか、こういったことは、ごくありふれた日常茶飯事でしょう。
けれどそれは、会社と家庭とで別の人格に切り替わっているわけではありません。私たちは、いつでも同一の人間です。ただ、行動が異なるのです。
同じ人間が、時と場合でまったく異なる振る舞いをする。なぜ、そういうことが起きるのか。その理由と原理を科学的につかむことができれば、今度は意識的に自他の行動を望ましい方向へと制御することもできる。これが行動理論の考え方です。
(舞田竜宣+杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.1~p.2、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
私たちは、人格とか性格などといった大まかなことにこだわりすぎるところがある。
そうしたことにとらわれすぎ、変えられないと嘆いたりする。
もっと、その時々にどんな行動をするか、その具体的な行動に着目するほうが容易である。
そうした行動が不適切であったなら、どうすれば適切な行動にすることができるか、工夫するほうが生産的である。
行動をより良い方向に変化させる手立てこそ重要だ。
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