人や組織をより良い方向に変えたい。それには、どうすればよいか。
舞田氏は「行動の問題を専門家に相談しない」ことについて、次のように述べる。
舞田氏による著書の紹介の第4回目である。
【引用はじめ】
車の調子が悪くなれば、修理工場で整備士にみてもらう。
身体の調子が悪くなれば、医者に行き、診察を受け、薬を飲む。
それでは、人々の行動に問題が起きたらどうするか?
もちろん、社会的にも本人の心身の健康上でもきわめて重篤な問題が起きれば、カウンセラーや精神科の門を叩くこともあるだろう。
しかし、社員の働きが十分でなく業績が上がらないとか、会議で黙りこくっていて生産的な意見を出さないとか、遅刻や欠勤が多いとか、学生が試験の前にしか勉強しないとか、いくら注意しても子どもがテレビゲームばかりやっている、程度の問題に、専門家の門を叩く人はまずいない。
(舞田竜宣+杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.11、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
車が故障した、家の水道管が破裂した、骨折したなどについては、修理工場や医者などにみてもらう。
しかし、子供が言うことをきかない、夫婦仲が悪い、上司が横暴だなどの行動に関する問題を、専門家に相談することは少ない。
自分で手に負えないことは、専門家の適切な支援が必要なのだが。
そうした認識が一般的でないのが現状である。
これを変える必要がある。どうすれば、行動の問題を変えることができるか。専門家の意見に耳を傾け、支援を受けるべきである。自己流のやり方では決してうまくいかないのだから。
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