一般的には行動を身体を動かすことととらえることが多い。
しかし、舞田氏はそれでは不十分であるとする。
「行動は死人にはできないこと」と、次のように突飛な定義を提案する。
舞田氏による著書の紹介は第5回目である。
【引用はじめ】
一般的な心理学の定義は「筋肉や腺の働き」、つまり、筋肉を使って身体を動かしたり、汗腺から冷や汗をかいたりする行為のことである。
しかし、ここでは、「行動とは死人にはできないこと」と定義したい。
このように定義すれば、何か手足を使って動くことだけではない、ものを考えたり、推論したり、記憶したり、プランニングをしたり、相手の気持ちを思いやったり、喜びや怒りを感じることもまた行動とみなすことができる。
死人にはできること、すなわち、「仕事をさぼる」「欠勤する」「働かない」「会議で発言しない」といった非行動、「叱られる」「褒められる」などの受身は行動ではない。
つまり、行動とは能動的に何かアクションすることであると定義することによって、ポジティブ思考に頭を切り替えることができる。
(舞田竜宣+杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.13~p.14、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
行動とは、身体的な動きだけでなく、考えること、喜び怒りなどの感情も含むことと定義する。
そして、死人にできるような仕事しなかったり、勉強をさぼるなどの行動しない事とか、叱られたり褒めたりなどの受身な事は、行動でないとする。
行動はあくまでも能動的な事ととらえるのである。
そこで、「行動とは死人にはできないこと」と定義しているのだ。
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