嫌子とは、「行動の直後に出現すると行動を減らす刺激やできごと」である。
叱責、嫌み、無視、体罰などの相手の嫌がることをすることだ。
これを多用すると、さまざまな副作用を引き起こす。
嫌子を使うことの3番目の問題として、舞田氏は、「嫌子によって行動を抑制する」ようになると、次のように指摘する。
舞田氏による著書の紹介は第36回目である。
【引用はじめ】
行動が全般的に抑制され、新しい行動が生み出されにくい。
嫌子の出現で行動を抑制すれば、問題行動はしなくなる。しかし、それは同時に、行動全般を抑制することにもつながる。動物は嫌子から逃げることができない状況に置かれると、活動性を失うことが知られている。嫌子を与えられた行動をしなくなるばかりではなく、新しい学習も阻害されてしまう。
(舞田竜宣+杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.56~p.57、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
嫌子を使ってばかりの状況では、行動そのものが起こりにくくなる。
活動水準が低下し、新しい行動だって起こさなくなる。
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