2020年5月6日水曜日

私だけは大丈夫ルール

 
 禁煙するって難しい。なぜなのだろう。
 それについて、舞田氏は、「私だけは大丈夫ルール」のためと、次のように述べる。 
 舞田氏による著書の紹介は第139回目である。

【引用はじめ】


 禁煙も難しい。
 吸えば将来、肺がんになるリスクが増えるということは、人に言われるまでもなく十分知っているのに、どうしてもタバコがやめられない。
 この場合も、吸った瞬間に快感が得られるという強化随伴性と、吸うと将来のリスクが高まるというルールとの「せめぎあい」になる。
 けれど、タバコを吸えば必ず肺がんで命を縮めるのかというと、それは確率の問題だ。
 もしも、ほぼ100パーセント肺がんになるということであるなら、喫煙行動にも歯止めがかかるだろう。
 けれど「肺がんになる人もいる」ということでは、「私は大丈夫」という甘い考えを持つことをやめることはできない。
 そして、もちろん、一本吸って肺がんになるわけではない。
 毎日一箱、何年も何十年も吸った結果である。
 したがって、肺がんのリスクは累積的であり、「ちりも積もれば山となる」ルールでもあるのだ。
 
 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.3252008年、日本経済新聞出版社刊)

【引用おわり】

 タバコの害は巷間言われている。
 タバコの箱にも吸いすぎに注意しようという言葉まで書かれている。
 それでも、自分だけは大丈夫と吸っている人がいる。
 すべてが肺がんになるわけでない。
 肺がんになる人は不運といった思い込みがある。
 それがタバコの習慣をやめないことになる。
 しかし、肺がんになるとさすがタバコをやめるようである。

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