2020年11月30日月曜日

標的行動を定義する

 自分の行動をコントロールする自己強化の手順で第一にやるべきことは、標的行動を定義することである。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で339回目となる。

 【引用はじめ】 

 自己強化するために最初にすることは、どの行動を強化するか決めることである。

 営業において、「受注する」はすぐできることでない。その前段階を少しずつクリアして「受注する」まで到達するようにするのがいい。

 例えば、「顧客の門をくぐる」「自社紹介する」「開発に話をつなぐ」などだ。

 行動を作り上げるには、できるだけ好子を手に入れるチャンスが多くなければならない。

 そのためには、一日に少なくとも一回はする行動を取り上げることだ。

 受注するには日数がかかる。少しでも、強化のチャンスを増やすために、毎日する行動を選ぶのがいい。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.280、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 最終的な標的行動まで到達するには、途中の成し遂げるべき行動を経る必要がある。

 最終的な行動に近づけるいくつもの前段をやり遂げるようにしないと。

 一つひとつ自己強化して標的行動まで到達することである。

 毎日、自己強化できるようにすることが大事である。 

2020年11月29日日曜日

自己管理の手順

 自分の行動をコントロールする自己強化の手順を知っておくと便利だ。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で338回目となる。

 【引用はじめ】 

 自分で随伴性を設定し、自分の行動を強化したり、弱化したりすることを行動の自己管理(セルフコントロールまたはセルフマネジメント)という。

 自己管理の一般的な手順は次のようになる。

  1. 標的行動を定義する
  2. 行動を記録する
  3. ベースラインをとる(自己強化を取り入れる前の実態を記録する)
  4. グラフをつける
  5. 新しい随伴性を導入する
  6. 随伴性を改良する

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.279~p.281、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 自己管理によってやるべき行動をできるようにしたり、問題ある行動をなくしたりするには、計画的な手順が必要だ。

 どんな行動を変えるべきか明確に決めることがまず大事である。

 その行動がどのように変わったか記録をつける。

 普段どおりの状況の時の記録をつけ、自己強化を取り入れてからの状況はどうなったかを比べる。

 それをグラフにすると行動が変化しているかどうか判断できる。

 こうしたことが自己管理の手順となる。 

2020年11月28日土曜日

人為的な随伴性によって積極的な営業につなげる

 営業がうまくいかない。それをまぎらわせるために、ついつい営業途中にパチスロをしてしまう。

 だめだなとの思いがある。なかなかそれをやめられない。もっと営業に専念したいのだが。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で337回目となる。

 【引用はじめ】 

 仕事の随伴性はどうなっているか。

 営業マンとして顧客を訪問する行為は、受注という好子で強化されるが、毎回毎回受注できるわけではない。消去される場合もたくさんある。また、即時に受注できるわけでもない。さらに、顧客との交渉で嫌な思いをすることもたびたびある。

 仕事をすることは必ずしも強化されず、一方、仕事をさぼってパチスロをすることは大いに強化される。したがって、自然の随伴性のままでは、仕事をさぼってパチスロをするのは、行動の原理から考えると当然なのである。

 ただし、当然とはいえ、それでよいわけがない。これを克服するには、自然の随伴性に加えて人為的な随伴性を設定し、営業活動をよりいっそう強化する随伴性を付加することだ。

 それが自己強化である。自然に任せていては仕事をする強化随伴性が弱い。そこで、お金と自分を褒めることを好子に使い、人為的に営業にかかわる行動を強化するのである。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.279、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 営業活動はなかなか難しい。簡単には受注が取れない。そうなると、パチスロなどの誘惑に負けてしまう。

 営業に専念する随伴性を人為的に行う必要がある。

 営業を進める行動に対して、適切な強化を即時に随伴するのだ。

 訪問先に挨拶する。営業内容を説明する。今日の訪問件数が何件になった。そうした小さな営業を強化する。

 その時の好子は自分を褒めたり、わずかなお金だったりである。自己強化を行うのである。

2020年11月27日金曜日

随伴性が行動に影響を及ぼす強さには強弱がある

 行動に影響を及ぼす随伴性には、強弱がある。随伴性しだいで強化にもなるし、弱化にもなる。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で336回目となる。

 【引用はじめ】 

 随伴性が行動に影響を及ぼす強さには強弱があり、明確で確実で即時の結果ほど強く作用する。

 営業中、パチスロに行くことは会社に見つかって問題になる可能性はあるが、それはあくまで可能性であり、見つからない可能性も高い(不確実)。

 したがってどのくらいパチスロに行くと処罰されるかも不明である。

 ただ一度の初犯で見つかる場合もあれば、一年通ってもばれないこともある。

 しかも会社側から受ける処罰は、明確でも確実でもない。

 だから、この弱化随伴性はきわめて弱い。

 一方、ギャンブル好きの会社員にとって、ゲームをすることは明確に、確実に、即時に、楽しいことだ。

 ストレス解消にもなって、強化随伴性はきわめて強く作用する。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.278~p.279、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 ギャンプル好きの営業マンは、営業途中でパチスロをやってしまう。

 こんなことを繰り返していると営業成績に影響し、もし会社にそのことがばれたら処罰される。

 営業に専念するような随伴性が必要だ。

 パチスロが強化随伴性になっている。そのために、営業中パチスロをしてしまう。パチスロが弱化随伴性になるようにする。

 そして、営業活動がパチスロ以上に強化随伴性になる工夫が必要だ。 

2020年11月26日木曜日

繰り返されている行動には随伴性がある

 仕事に一生懸命取り組むには、強化随伴性があると想定できる。

 仕事をさぼってしまう場合は、弱化随伴性が想定される。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で335回目となる。

 【引用はじめ】 

 どのような行動であれ、それが適切なものであろうと、問題行動であろうと、現実に繰り返されているからには、そこには必ず強化随伴性がある。

 そして、仕事をさぼるように、すべきであるのにしない行動があるとしたら、そこには必ず弱化随伴性か消去がある。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.277、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 仕事のあり方については、行動の原理で説明できる。

 強化や弱化の原理が働いている。

 行動の直後の状況しだいでその行動が繰り返すか、それとも行動をしなくなるかが決まる。

 随伴性というシンプルな考え方で行動を説明しようとする。

 これが行動分析学の基本的な考え方である。

2020年11月25日水曜日

毎日張りのある日々を生み出す

 営業中、外出してついついパチスロに時間をつぶしたりする。罪悪感があるのだが、やってしまう。

 そうしたことをやめる方策がないものか。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で334回目となる。

 【引用はじめ】 

 意識的に、自分を褒める脳を作ることが、自分を大きく変えるコツだ。

 営業中、空いた時間にパチスロしてしまう、それを変えたいと思っている。

 こうした問題行動を物理的にできない状態にする。それが「抹殺法」だ。

 ゲームセンターのメンバーズカードなどは、一定のポイントが貯まると、ゲームが無料になったりする。思い切ってそうしたカードを全部捨てる。

 さらに、「自分へのご褒美」を取り入れて、ちょっとでも営業活動をしたら自分を褒め、細かいプロセスが一つ進むたびに、自分に500円をチップとして貯金する。

 そうした自己強化によって、毎日に張りが生まれた。

 張りのない日々を過ごしていたら、つい別の楽しみに走りたくなる。

 理屈的に冷静に自分を褒めるのではなく、脳や体が快感を覚えるような褒め方をすることがポイントだ。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.273~p.277、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 営業活動に積極的に取り組み、営業にかかわる行動が一つでもクリアしたら自分をちゅうちょなく褒める。

 それも脳や体が喜ぶ褒め方をする。営業を妨害するような行動をできにくくすることも必要だ。

 そして、自分を褒めることと同時にお金などの報酬も有効だ。それを貯金して高価な自分が欲しかったものを購入したりするのだ。 

2020年11月24日火曜日

自分を褒めることが成功に導く

 自らを褒めることはなんか恥ずかしいという思いがある。

 自慢することとは異なるやり方で、頑張った自分をひそかに褒めることは大切だ。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で333回目となる。

 【引用はじめ】 

 自分を褒めることは、自慢することとは無関係です。

 たとえば周囲から見たら平然としていても、心の中では自分への感動に浸っている。

 大きなことを成し遂げた人々は、無意識のうちに自分を上手に褒めている。

 自分を褒める脳を持っている人々が成功するんだ。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.272、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 仕事を成し遂げたあとは、自らを褒めることは必要である。

 そうすることで、次の仕事の意欲につながる。

 自らのやる気を喚起する。

 小さな仕事の成功の積み重ねが大きな仕事を成し遂げることだ。

 小さな仕事の成功を積み上げて、大きな成果とするのだ。 

2020年11月23日月曜日

脳や体が快感を覚える褒め方

 営業するにしても、受注できたら大成功でとてもうれしい。しかし、受注なんて簡単にできるものでない。

 そこまで到達できるプロセス一つひとつできるようにすることが大事だ。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で332回目となる。

 【引用はじめ】 

 営業することを強化するとはどういうことですか。

 受注したときです。しかし、受注って毎日できるわけない。受注することを強化するだけでは、強化の回数が少なすぎる。

 毎日の自分を強化しなければ。そうできるようにするのだ。

 例えば、顧客のところに行くことを強化する。訪問先で、自社紹介したら自分を褒める。うまく開発に話をつなぐことができたら、また自分を褒める。次の見積もり段階に進めたら、さらに褒める。そして契約が結べたら、もっと大喜びする。

 営業プロセスをワンステージ、クリアするたびに自分を褒める。

 なんかゲームみたいで、おもしろいですね。おもしろくすることがコツの一つ。

 理屈的に冷静に自分を褒めるのではなく、脳や体が快感を覚えるような褒め方をすることがポイントです。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.271~p.272、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 最終的な受注を勝ち取るまでには、多くのプロセスをクリアする必要がある。

 一つひとつのプロセスをクリアできたら、心から喜んで次のプロセスに取り組んでいくことが大切となる。

2020年11月22日日曜日

自分で自分を褒める

 苦しい練習を続けて、勝利を手にする。トップスポーツ選手は簡単に音を上げない。限界まで練習を続ける。

 こうした積み重ねによって本番で実力を発揮する。

 誰から褒められることを期待しているわけでない。自らを叱咤激励した結果である。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で331回目となる。

 【引用はじめ】 

 誰も見ていないところでの行動を変えるには、自分で自分を強化することが必要です。

 トップクラスになる運動選手は、自分で自分を褒めるのがうまい人ばかりです。

 彼らは途中の細かな動作の一つひとつに好子を与えている。

 おそらく彼らの脳内では、一つの動作が決まるたびに快感物質がピュピュッと分泌されているのではないでしょうか。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.270、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 トップアスリートたちは、日々の進歩に喜びを見いだせる。

 それよりも、一つひとつの動作が良くなっていることに快感を感じることができる。

 それによって記録が伸び、自らを励ますことができるのだ。

 自らの頑張りを知ることに喜びを感じていると言える。

2020年11月21日土曜日

本音と建前

 人は本音どおりに行動してしまうことがほとんど。

 いくら、立派な建前があってもそのとおり行動できるわけでない。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で330回目となる。

 【引用はじめ】 

 人の行動を考えるときには、常に本音が大切です。

 建前を言うのは簡単ですが、現実の職場には、建前を実行させる随伴性があるとは限らない。

 人間の行動を決めるのは随伴性ですから、それが適切でないときには建前と違った本音が生まれ、人が見ていないなところでは本音に従って動く。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.269、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 いつでもどこでも一生懸命に働くといっても、皆が見てないところでは手を抜いてしまう。

 建前としては申し分ない。

 しかし、本音はついつい手抜きをしてしまう。

 手抜きを弱化する随伴性がないからである。

 一生懸命働き続ける強化随伴性があれば建前に従った行動も生み出せるのだが。

2020年11月20日金曜日

重要な好子は社員の技能を高めること

 一つの仕事をするにしても、強化する随伴性だけでなく、弱化する随伴性もある。

 行動一つ一つに複雑な随伴性があって制御されている。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で329回目となる。

 【引用はじめ】 

 仕事にかかわる努力を強化する随伴性があると同時に、弱化する随伴性もある。

 一つの行動がいくつもの随伴性で何重にも制御されている。しかも多くは、長期的には強化されるが、短期的に見ると弱化される。

 だから、この効力の弱い強化随伴性を、いかに魅力的なものにしていくかの確立操作がどうしても必要になる。

 社員がそれぞれ技能を高める努力を続けられるために、一人ひとりが「技能を高める」ことそれ自体が、いかに会社にとっても本人にとっても重要な好子であるかが、全社を通して確立していなければならない。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.265、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 会社全体にとって組織力を高めるには、社員一人ひとりの技能向上が不可欠である。

 そうした努力を続けられる好子による強化随伴性が必要である。

 技能を高める確立操作がなされるようにしなければならない。

2020年11月19日木曜日

トップマネジメントによる変革の支持

 組織改革にとって大事なことは、トップがいかにその新しいプロジェクトを支持し、新しい取り組みに対して評価するかである。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で328回目となる。

 【引用はじめ】 

 組織の大きな構造改革は、そこに働く人々に行動の変化を要求する。

 業務が増えたり、まったくしたことのない行動を要求されるかもしれない。

 新しい仕事は負担を増やすから、新たなプロジェクトに基づく仕事の遂行に弱化随伴性が働く。

 だから改革は進まない。

 このような場合、新しい取り組みをいかに強化するか、新しい取り組みへの好子の効力をいかに導入するかという配慮が必要になる。

 そこでトップマネジメントが、新しい取り組みをいかに評価しているかを言葉を通して語りかけ、言葉や言葉以外のあらる手段を通して強化する。

 トップマネジメントによる新プロジェクトの支持は、弱化随伴性の力を弱め、強化随伴性の力を強める確立操作なのである。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.264~p.265、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 組織改革には、新しい行動が伴うためうまくいかなかったりする。それに慣れるためには時間を要する。

 今までどおりの方がいいといった意見も起きかねない。そこで頓挫してしまったら元も子もない。

 新しい試みにはリスクが伴う。それを乗り越えてこその改革である。

 トップがその時々にアドバイスし、方向付けなどのフィードバックをする。トップの支えが必要となる。 

2020年11月18日水曜日

目標設定は確立操作

 目標設定によって、好子の効力を高めることができる。

 但し、目標到達までの一つ一つの行動を強化する機能は持たない。こうした行動を強化する好子の効力向上に役立つのだ。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で327回目となる。

 【引用はじめ】 

 目標設定はなぜ効果があるか。

 目標値を決めることにより、その目標に達することは強化されるから。

 しかし、本来強化されるべきものは目標に達する行動ではなく、それに至るたくさんの行動、たとえば、一回一回の受注や顧客を訪問する行動である。

 これらの本来強化されるべき行動は、目標の有無にかかわらず強化される。

 ただし、目標を立てない場合より目標を立てるほうが、受注や顧客訪問の成果がより強化的になるのである。

 目標の設定は確立操作といえる。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.263、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 売上を倍増するという目標を設定しても、それが実現するために多くのプロセスがある。

 顧客ニーズを調べる。商品開発を行う。卸先を増やす等々。さらに、細かい行動をしなければならない。

 それを一つ一つやり遂げてはじめて目標が達成することになる。

 目標設定というのは個々の行動を強化する好子の効力を高める確立操作なのだ。 

2020年11月17日火曜日

商品広告

 商品のコマーシャルでは、多くの場合有名なタレントなどが使われる。

 そのタレントが、さもその商品を愛用しているかのように表現される。そうすることで、商品価値を上げることになる。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で326回目となる。

 【引用はじめ】 

 ビジネス場面でも確立操作は使われている。

 商品の広告には高額な出演料で有名なタレントが使われる。

 有名タレントがその商品を使うことが確立操作となり、好子としての商品の価値が上がり、購買行動が促進されるからである。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p262~p.263、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 商品価値を上げて、売上を高めるためにコマーシャルは用いられる。

 有名タレントがその商品を便利に使っていると訴える。それは、消費者がその商品を使ってみようと買い求めることをねらっているのだ。その結果、その商品の売上は上がるという訳だ。

2020年11月16日月曜日

締切の設定

 試験の日程は決まっている。それに向けて勉強する。

 カレンダーにはその試験日に赤丸を付けている。それを見るたびに勉強を頑張らなければと思い、問題集に取り組む。

 試験合格のためには、楽しみも我慢と思う。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で325回目となる。

 【引用はじめ】 

 来たるべき試験の日程をカレンダーに赤ペンで書き込む。試験前に遊びの誘惑を我慢して、カレンダーの赤丸を睨みながら勉強に専念する。

 遊びの誘惑にかられたとき、ふとカレンダーに目をやると、赤ペンで「試験」と書いてある。その瞬間、「今勉強しないと試験に落ちるかもしれない」という不安が頭をよぎる。

 カレンダーの赤い文字は、この不安を喚起する機能がある。そして、諦めて試験勉強に取りかかると、不安がいくらか緩和する。

 カレンダーは、試験に落ちるかもしれない不安の効力を強める確立操作といえる。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p261~p.262、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 試験の日程がカレンダーに書かれていることで、勉強しなければと不安がつのる。

 その不安解消のために勉強を始める。勉強することは不安という嫌子を消失するのである。勉強することを強化するのだ。

2020年11月15日日曜日

飽和化によって衝動買いを防ぐ

 衝動買いして無駄遣いしてしまうことがある。

 スーパーに行って食料を買いすぎたりする。そして、冷蔵庫に入れたまま、賞味期限も切れ、結局は捨てる羽目になる。そうしたもったいないことをしていないか。

 そんなことをなんとか防ぎたいものだ。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で324回目となる。

 【引用はじめ】 

 飽和化を上手に使うことで、望ましくない行動を抑制することができる。

 例えば空腹のときに、スーパーマーケットやデパート地下の食品売り場には行ってはいけない。

 遮断化で食品の強化力が増し、よけいなものを買い込みすぎるからだ。

 食材を買いに行くときは、ある程度お腹を満たし、食品の効力を下げることで衝動買いを防ぐことができる。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p261、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 ある程度お腹が満たされた状態にして、スーパーに出かける。

 食欲を飽和化しておくと、食料の衝動買いも抑制される。

 満たされていれば、購買意欲は減退する。 

2020年11月14日土曜日

好子の効力が低減する「飽和化」

 好子があり過ぎても好子の効力が維持するわけではない。

 好子が飽和化はすれば効力はあきらかに下がる。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で323回目となる。

 【引用はじめ】 

 飽和化

 好子が豊富にある状態では効力は下がる。

 これが好子の飽和化である。

 たくさん食べて満腹になる。飲み過ぎて二日酔いになる。長時間昼寝をしてしまうと、夜眠れなくなる。

 好子を十分に摂取してしまうと、しばらくの間、好子の効力は低減する。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p261、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 今まで好子であったものが、好子の効力を果たせなくなる。

 食べ過ぎ、飲み過ぎ、寝過ぎなどである。遊び過ぎることだってある。その遊びに飽きてくる。休み過ぎたりしても、最初のうちはウキウキして楽しいのだが、それが長く続くと何していいかわからなくなり、仕事に戻りたくなったりする。

 いくら楽しいことでも、それが過ぎると飽きてくる。飽和化の状態になってしまう。好子の効力も飽和化により低減するのである。 

2020年11月13日金曜日

確立操作の一つ「遮断化」とは

 好子の効力は変化する。そうした出来事や生理状態を「確立操作」という。

 その確立操作の中で、「遮断化」とはどんな働きをするか。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で322回目となる。

 【引用はじめ】 

 遮断化

 満腹状態になり、食べるのをやめたとしても、しばらく時間がたてばいずれ空腹となり、また食べる。

 食物をしばらく食べないでいると、すなわち、食物を遮断されていると、食物の効力が増すのである。

 このように特定の好子を一定期間遮断することを遮断化という。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p260、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 食物を食べ過ぎて満腹状態になる。そうなると、食物を食べようとしなくなる。

 しかし、しばらくすればお腹が空いてくる。そうすると、また食べたくなる。いったん食物という好子から遠ざかっても、時間がたてば食物の好子は高まる。

 すなわち食物という好子を遮断する確立操作によって、好子の効力を変化させるのである。

2020年11月12日木曜日

確立操作とは

 満腹だったり、二日酔いの状態の時は、いつもだと大好きなカツ丼もビールも欲しくない。

 カツ丼やビールは普段だと食べたり飲んだりする行為を積極的にする好子としての働きがある。

 しかし、満腹や二日酔いでは、そうならない。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で321回目となる。

 【引用はじめ】 

 満腹状態、二日酔いなどのように、好子の効力を変えるような出来事や生理状態を確立操作(establishing operation)という。

 確立操作には、いくつかの種類がある。それが次のとおりである。

  1. 遮断化
  2. 飽和化
  3. 締切の設定

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p260~p.261、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 好子が好子としての働きをしなくなる状態がある。それが確立操作である。

 好子が遮断される、好子が飽和状態になると好子としての効力は変わるのである。

 また、締切があることで不安の効力を強め目指す行動を増やすこともできる。それも確立操作といえる。 

2020年11月11日水曜日

満腹状態・二日酔いになったら

 満腹だったらいくらおいしいごちそうを目の前にしても食欲はわかない。

 反対に、お腹が空いていたら、どんな料理もおいしく食べまくる。

 飲み過ぎて二日酔いになったらお酒は見るのもイヤだ。

 ごちそうもお酒も好子としてなるのは、その状況によって変わる。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で320回目となる。

 【引用はじめ】 

 食べ物はすべての人にとって重要な生得性の好子であるが、満腹状態では、ごちそうを目の前にしても食べるという行為は起こりにくい。

 愛飲家でも、二日酔いのときはお酒を飲むのはおろか、見るのも嫌な場合がある。一方、普段はあまり水を飲まない人も、スポーツのあとや塩辛いものを食べたあとでは、水は強力な好子になる。

 満腹状態、二日酔いでは好子は下がり、スポーツで汗をかいたあと、塩辛いナッツを食べたあとでは好子の効力は上がる。

 このように、好子の効力を変えるような出来事や生理状態を確立操作という。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.259~p.260、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 好子が好子として機能するのは、そのタイミングによる。

 好子としての効力を最大限に発揮するタイミングが重要である。

2020年11月10日火曜日

強化のタイミングが重要

 好子をどのようなタイミングで与えるかによって、その効力は大きく違ってくる。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で319回目となる。

 【引用はじめ】 

 好子の効力は常に変化する。

 同じ好子であっても、与えられるタイミングによって、効力は変わる。

 もちろん、行動の直後に与えられるほどよい。

 会話をする際に、相手からの反応が0.3秒遅れるだけで違和感を持ち、発話が滞ることが実験的に確認されている。それほど強化のタイミングは重要である。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.259、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 好子は行動の直後に与えるのがもっとも効果がある。適切なタイミングで与えられれば、目的とする行動は確実に増える。

 逆に言えば、行動が増える機能を持ったものが好子である。行動に随伴して行動を増やす(強化する)ことができるものが好子である。

 好子は単独で存在するものでない。行動のタイミングに合わせて随伴するものである。

2020年11月9日月曜日

ティーチングとコーチング

 相手の力量に応じて教え方も工夫しなければならない。

 ここでは、ティーチングとコーチングの違いについて考える。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で318回目となる。

 【引用はじめ】 

 ティーチングは、相手に答を教えること。

 コーチングは、相手が自分で答えを見つけられるように援助することである。

 具体的には、上手な質問をすることで相手に考察を深めさせ、気づきを得させる。どちらにも強みと弱みがあるのだが、相手を独り立ちさせたいときには、

 最初はティーチングで答えを教えても、最後にはコーチングによって相手が自分で答えを見いだせるように指導しなければならない。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.250~p.251、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 新人はティーチングが多くを占める。

 ベテランはティーチングによる指導を最小限にして、コーチングを最大限に使うといい。

2020年11月8日日曜日

課題分析はベテランにも新人にも効果的

  ただ、「見て覚えろ」という教え方があるが、これでは時間がかかる。必ずしもいい教え方とは言えない。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で317回目となる。

 【引用はじめ】 

 課題分析で明らかになったチェックポイントをベテランも活用することは、本人だけでなく後輩の指導にもよい影響をもたらす。「やってみせ、言って聞かせる」ことができるからだ。

 「背中を見せて学ばせる」という教育法は、何も言わない教育法だ。学ぶ側が優秀であれば、それでも多くを学びとることができるだろうが、しかし、たとえばまったくの新人などであれば、何を見ればよいのかもわからないということもある。

 だから、「◯◯をやってみせるから、よく見ておけ」と、一つひとつの課題を明示してあげることは、教え方として懇切丁寧であるから効果的なのである。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.247~p.248、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 ここはこうするんだと、ゆっくりていねいに教えると新人でもよくわかる。

 どうするか課題分析することでよりわかりやすい方法が大事である。新人も正確にやり方を学ぶことができる。 

2020年11月7日土曜日

ベテランにも課題分析は大事

  ベテランがスランプに陥ったりしたらどうするか。フィードバックを工夫することである。何が問題なのか具体的に指摘する必要がある。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で316回目となる。

 【引用はじめ】 

 新人に限らず、経験者であっても、仕事全体がうまくいったかどうかだけをフィードバックするのは、あまり効果的でないことがある。うまくいかなかったときには、どこがいけなかったのかをピンポイントで知る。うまくいったときにも、なぜうまくいったのか、どこを改善すれば、もっとうまくいくのかなどを具体的に知る。

 そうしたフィードバクがあると、ベテランでも伸びる。いや、ベテランこそ課題分析の恩恵をこうむることができる局面というのもあるはずだ。

 普段何気なく仕事を続けている間に身についてしまった悪い癖や変な癖を、チェックすることができるからだ。ベテランになるほど、一つひとつの行動に対する意識は薄れやすい。だから、いわゆるスランプに陥ってしまったときに、自分の行動の振り返りができず、なす術もなく苦しんだりするのである。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.247、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 ベテランだって仕事をいつも順調に行うことができないこともある。そうした場合、ていねいにフィードバックする必要がある。

 仕事の内容を細かく課題分析して、何がネックになっているか明らかにする。ベテランは納得することで次の行動を改めることができる。そうすれば、今まで以上にきっちりと仕事に励むようになるのだ。 

2020年11月6日金曜日

行動的翻訳と課題分析

  仕事を成しとげるには、いくつものステップをクリアしなければならない。ベテランで慣れた人であれば、そんなに意識することなしに、次々とできる。

 しかし、新入社員にとっては一つひとつ戸惑うことばかりである。こうしたことをなんとかやり遂げるにはどうするか。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で315回目となる。

 【引用はじめ】 

 フィードバックを実際に行ううえで、事前にしておくべき大切な準備がある。

 それは、行動的翻訳と課題分析だ。

 現実の仕事というものは、非常に数多くのステップからできている。

 営業における「訪問」だけでも、具体的に何をすることなのか。するべきことを行動のレベルで整理する行動的翻訳を行う必要がある。そして、「訪問」という行為には細かく見ればアポイントメントをとったり、持参資料を用意したり、同行者と事前打ち合わせをしたり、相手の顔を見たら適切なマナーで挨拶して名刺交換をしたりと、細かいステップがやまほどある。

 どのようなステップを順序正しくこなす必要があるか、課題分析もしなくてはならない。ある程度の経験のある営業に対してであれば、「訪問してこい」だけで事足りるかもしれない。

 けれど、新人教育の場合など、事細かにプロセスを分析し、フィードバックのポイントを設定し、指導してあげなければならない。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.246~p.247、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 仕事には段取りというものがある。複雑で数多くのステップをやり遂げる必要がある。そのための準備をしっかりしないとうまくできない。

 どんな行動をすべきか。それが行動的翻訳である。

 入り組んだ内容は細かく分けるとやりやすい。それが課題分析である。

2020年11月4日水曜日

フィードバックは強化のきっかけとなる

 「フィードバックは、次の行動の直前に行われると最大の効果を発揮する。」

 行動が良かったか、悪かったのかを明確に示すのである。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。

 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で314回目となる。

 【引用はじめ】 

 行動分析学でフィードバックというのは、次のようなことだ。

 フィートバック=これから行う行動を導くための、これまでおこなった行動についての評価や記録

  1. フィードバックは、行動に対するフィードバックである
  2. フィードバックはグラフで示される
  3. フィードバックの頻度
  4. フィードバックは強化のきっかけとなる 

 4番目の「フィードバックは強化のきっかけとなる」は次のとおりである。

 フィードバックは単なる情報ではなく、行動を改善されるために行われる。したがって、フィートバックは、行動改善のための強化も同時に行うことで、その効果は最大となる。フィートバックは、行動の直後に与えられるから、その行動を強化したり弱化したりする「直後条件」であると考える人も多い。しかし、フィードバックというのは、どのような行動が正しくて、何をしてはいけないのかを教えることにより、次の行動に影響を与える機能がより重要だ。前回の行動に関するフィードバックは、次の行動の直前に行われることで最大の効果を発揮する。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.243~p.245、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 フィードバックは行動の良し悪しを、次の行動の直前に示すのである。

 それが、単なる期末の人事評価とは異なる。

 一つひとつの行動について、良かったことうまくなかったことを明らかにする。それも次の行動の直前が一番いいのである。

フィードバックの頻度

 期末の業績評価だけではパフォーマンスの向上はあまり望めない。行動の即時強化が一番いい。

 パフォーマンスがどの程度か測定することが望ましい。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。

 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で313回目となる。

 【引用はじめ】 

 行動分析学でフィードバックというのは、次のようなことだ。

 フィートバック=これから行う行動を導くための、これまでおこなった行動についての評価や記録

  1. フィードバックは、行動に対するフィードバックである
  2. フィードバックはグラフで示される
  3. フィードバックの頻度
  4. フィードバックは強化のきっかけとなる 

 3番目の「フィードバックの頻度」は次のとおりである。

 フィードバックは期末の業績評価とは違う。

 パフォーマンスを向上させるために、個々の行動に対してフィードバックするのだから、行動に対して即時になされることが理想である。それぞれの行動ができたかどうか、一日のうちで何回(何パーセント)できたか、行動を測定しながらパフォーマンス・マネジメントを実践する際は、一日ごとのフィードバックが最も一般的である。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.243~p.244、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 パフォーマンスがどの程度か測定できることが大事である。

 その測定値がどうなっているかを示すことが、フィードバックとなる。

2020年11月3日火曜日

フィートバックはグラフで示される

 フィードバックは、具体的でなければならない。

 行動を測定し、現状がどうなっているかあきらになっているといい。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。

 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で312回目となる。

 【引用はじめ】 

 行動分析学でフィードバックというのは、次のようなことだ。

 フィートバック=これから行う行動を導くための、これまでおこなった行動についての評価や記録

  1. フィードバックは、行動に対するフィードバックである
  2. フィードバックはグラフで示される
  3. フィードバックの頻度
  4. フィードバックは強化のきっかけとなる 

 2番目の「フィードバックはグラフで示される」は次のとおりである。

 フィードバックは個々の行動がどれだけきちんとなされたかに関する情報であり、同時に、次にその行動をする機会があったとき、よりよく行動できるようにするための指針である。

 言葉を使ってフィードバックすることもあるが、行動を測定し、グラフで表し、それを各自に見せることも多い。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.243~p.244、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 フィードバックは、行動の状況がどうなっているかを明確に示すことが必要である。

 そうすることで、次の行動のあり方が分かりやすくなる。グラフなどで示すといい。