今は、どこの企業等においてコンプライアンスすなわち規則順守が叫ばれる。当然のことが守られず大きな問題を引き起こすケースもたびたびだ。
それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で357回目となる。
【引用はじめ】
コンプライアンス(法令・規則の遵守)は今日、企業をはじめ公的団体においてもきわめて重要な課題となっている。
この課題が特にやっかいなのは、問題が起きたときには組織全体を揺るがす重大事にもなりかねないのに、問題を引き起こすのはたてていの場合、組織の中の一個人またはごく一部の人たちであるという点だ。
つまり、ひとたび出火すれば大火事になってしまうのに、火種はどこにでもありうる、という状況なわけだ。
そこで今ではどこの組織でも、行動規範をはじめとする各種の規則を作り、それを徹底させるべく研修やテストなどを行う。
にもかかわらず、あちこちの会社で問題が起きるのは、なぜなのか。なぜ、規則を守られないのか。
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.318、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
日々の活動において、決められたことを決められた通りにやっていれば問題は起きない。そのための規則である。ところが、だんだんと慣れてきたりすると、面倒になって省略してしまう。
それが便利で問題なければいいのだが、省略することで欠陥を出すことがしばしば起きかねない。
それを放置すれば、問題が積み重なって大問題を生ずるのだ。取り返しつかないことになってしまう。
そうならないためにも、規則順守のための随伴性が必要になる。
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