2020年12月27日日曜日

ダイエットはなぜ難しい

  ダイエットというのはなかなか難しい。その理由はなぜなのだろう。

 それについて、舞田本では以下のように述べる。舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で366回目となる。

 【引用はじめ】 

 ダイエットを決意して、甘いものを食べるのをよそうと思っても、なかなか難しい。「甘いものを食べれば太る」というルールがありながら、守れない。なぜか。

 それはまず、甘いものを食べるという行動を強化する強い随伴性があるからだ。甘いものを食べると、その瞬間に口の中に甘美さが広がり、何とも幸せな気分になってしまう。この強化の随伴性に対抗するには、通常のルールはあまりにも貧弱だ。

 食べたら太るとはいっても、ケーキ一個やお団子一串で増える体重は一グラムにもならない。ケーキ一個やおだんご一串を何日も繰り返し、二、三ヵ月するとウェストがきつい。

 「太る」という結果は累積的にしか意味がない。ケーキ一個でも必ず皮下脂肪はつき、体重も増えている。しかし、誰にもわからないくらいほんの少しだけだ。この小さすぎる結果、累積しないとわからない結果は、行動を制御しにくい。

(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.324~p.325、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 甘いものを食べると太ることは分かっている。

 でも、ケーキを一口食べてもその直後に体重が増えるわけでない。だから、ついつい甘さという強力な随伴性に負けて食べてしまう。

 それが少しずつ繰り返されれば、わずかずつだが体重は増えていく。ダイエットしようと思ってもうまくいかない。

 「ちりも積もれば山となる」というルールでは、ダイエットなどの行動制御は難しい。

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