強化と弱化の原理では、行動の結果によってその後の行動が繰り返すか、繰り返さないかを明らかにする。「良い結果」か「悪い結果」かということである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第32回目である。
【引用はじめ】
「強化の原理」「弱化の原理」における「行動した結果」の「良いこと」「悪いこと」は、専門用語では「好子(こうし)」「嫌子(けんし)」と言います。
好子(こうし) 「行動の直後に現れる刺激や結果のことで、直前の行動を強化させるもの」
嫌子(けんし) 「行動の直後に現れる刺激や結果のことで、直前の行動を弱化させるもの」
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.49
【引用終わり】
行動の直後に「好子」が提示されれば、行動は強化されることになる。逆に、行動の直後に「嫌子」が提示されれば、行動は弱化される。
強化、弱化、好子、嫌子という4つによって、心という仮説を考慮しなくても、行動の予測がかなり可能になる。