「口頭で上司に報告する」というターゲット行動が、改善策を実施したら増えるようになったかどうか。改善前よりどれぐらい増えたか。カウントしてみるのである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第108回目である。
【引用はじめ】
「報告があったら、ありがとうと言うことにした、と言うルールのみを実行したら、報告数が増えた。1か月後、ありがとうと言うことが、好子として働き、報告という行動が強化したといえる」ことがわかる。これが、報告が増えて、目的につながり、組織の成果となります。
改善前、改善後の測定は大切です。改善策を実施する前の「報告の数」をカウントするのです。実施前数か月の間で、どれだけ部下からの報告があったかを数えていきます。これを「ベースライン測定」といいます。
そして、改善策を実施してから数か月、同じように報告があった数をカウントしていきましょう。ベースラインに比べて、改善策の報告数がどれだけ増えたかが、目に見える形でわかるようになります。
ここで、報告数が期待よりも増えていないようだったら、別の取り組み策を実施するなどの判断材料として使うこともできます。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.121~p.122
【引用終わり】
改善する前の「部下の報告」の程度はどれぐらいだったのか。カウントしておく。
そして、ターゲットとなる「B:行動」が「A:先行条件」「C:結果」などの改善策によって、どのように変化するか明らかにする。
改善前より改善後が確実に変化していれば、改善策は妥当だということができる。改善策の効果が明らかになるように改善前に「ベースライン測定」しておく必要がある。
0 件のコメント:
コメントを投稿