ABA(応用行動分析学)において、行動とは何かあきらにするには、具体的でなければならない。その具体的になっているかどうか明確にする方法として、デッドマンテストがある。その他に、もう一つ「ビデオカメラテスト」がある。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第93回目である。
【引用はじめ】
デッドマンテストとともに、行動を決めるのに重要なチェックが、「ビデオカメラテスト」があります。
これは、その人をビデオカメラで撮影したとして、それをモニター越しに見た人が「何をしているかわかる」程度に具体的になっているかどうか、という目線でのチェックのやり方です。
次のような事象を「ビデオカメラテスト」で行動かどうかをチェックしてみましょう。
- 業務手順を理解する
- 効率化を徹底する
- クレームをなくす
- コミュニケーションを円滑にする
- 健康管理に気をつける
解答は、すべて✕、行動ではない、です。「理解する」「徹底する」「なくす」「円滑にする」「気をつける」というような表現は、行動だと思われるかもしれませんが、本当は具体的ないくつかの行動の積み重ねや集合したものを、抽象的に表している表現なのです。
ビデオカメラで撮影した映像を見た人が、「理解している」などとわかるでしょうか。難しいですね。
「答えを書いている」「質問にすべて口頭で答えている」などと、もう少し具体的に落とし込んでいれば、「理解している」と同様なことであっても、ビデオカメラテストをクリアできるようになります。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.102~p.103
【引用終わり】
私たちは、具体的な表現だなあと思っても、それが「ビデオカメラテスト」でチェックすると具体的でないことがわかる。上記の引用にあるように、「理解する」などは映像として捉えにくい。その状況を行動として映像化されてなければならない。「業務手順を暗唱できる」というようにより明確化する必要がある。
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