「口頭で上司に報告する」ことをターゲット行動とした場合、上司が部下から適切な報告を受けたら、「ありがとう」の感謝の言葉を返す。
このような改善策の実施によって、改善前より報告の数が増えたとなれば、その改善策は妥当だったことになる。改善前と改善後の状況ををカウントして、改善策の良し悪しを判断するのである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第109回目である。
【引用はじめ】
ABC分析では、「改善前」「改善後」の測定を大切にします。
まずは、改善策を実施する前の「報告の数」をカウントしてください。実施前数か月程度の間で、どれだけ部下からの報告があったかを数えていきます。これを「ベースライン測定」といいます。
そして、改善策を実施してから数か月、同じように報告があった数をカウントしていきましょう。ベースラインに比べて、改善後の報告数がどれだけ増えたかが、目に見える形でわかるようになります。
ここで、報告数が期待よりも増えていないようだったら、別の取り組み策を実施するなどの判断材料として使うこともできます。
ある取り組みで効果がたくさん出ていることがわかるようであれば、それは取り組みの成果として、目に見える成功実績となります。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.121~p.122
【引用終わり】
ターゲット行動の実現のために、改善策を試みる。その改善策がうまくいっているかどうかの判断は、改善前と比べて改善後のターゲット行動の量がどうなっているかでみる。改善前の行動はどれぐらいだったかをカウントしておくのである。
改善前の行動量を測定することを「ベースライン測定」というのだ。
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