2021年10月21日木曜日

自律型社員の育成は中長期的な取り組み

 「自律型社員」が欲しいと多くの企業で求めている。しかし、それがなかなか難しいのが現状だ。なぜか。簡単には見つからないし、企業内で育成するのも時間を要するからである。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第111回目である。

【引用はじめ】

 なぜ自律型社員の育成が難しいか。どのような会社でも「必要だ」「ぜひほしい」といわれている自律型社員ですが、それができていない。それには難しい理由があるからです。

 人材育成という取り組みは、重要度は高いが、「緊急度が低い」からです。人材育成は、いま何かに取り組んだから、すぐに目に見えて変わったどうかが判断できる、というものではありません(だから取り組めない)。

 人材育成というのは、行動した直後のよい結果(好子)がすぐにはではなく、かなり遅れて出現するために、行動に影響を与えられないという構造になっているのです。

 人材育成は、重要だけれども、緊急ではないことだとすると、中長期的に着実に進めていくしかありません。こうした難しい状況をどのようにすれば変えられるかが大事になります。

榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.127~p.128

【引用終わり】

 自律型社員がいれば企業経営に大いに貢献することは確実。企業が求める人材といっていい。しかし、企業が求める通りの人材はすぐすぐ見つかるとは限らない。

 また、企業内での育成となると、時間がかかる。こうした人材に育成するには、「塵も積もれば山となる」という具合にコストも時間もかかって簡単には実現できないのである。

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