2021年10月24日日曜日

自律型社員の定義を具体化する

 「自律型社員」の育成にあたっては、どういう行動特性が必要か、具体的に表現することが求められる。どの程度具体的かどうかをチェックするには、「デッドマンテスト」と「ビデオカメラテスト」がある。

 そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第114回目である。

【引用はじめ】

 「自律型社員」について、抽象的な表現はできるだけ具体的な行動に変換することです。そのために行う二つのチェックのしかたがあります。それが、「デッドマンテスト」と「ビデオカメラテスト」です。

 受け身である表現など、死人でもできることは、行動とはいえない(デッドマンテスト)。ビデオカメラで撮影した映像を見た人が、何をしているかがわかるレベルまでの具体的な行動にする「ビデオカメラテスト」です。このチェックを「自律型社員」の定義だと次のようになります。

  1.  「自ら考える」  デッドマンテスト ◯  ビデオカメラテスト ✕
  2.  「自ら判断する」 デッドマンテスト ◯  ビデオカメラテスト ✕
  3.  「自ら行動する」 デッドマンテスト ◯  ビデオカメラテスト ✕

 このままでは、デッドマンテストをクリアするので、「行動」ではあるけれども、ビデオカメラテストをクリアできるほど、具体的なレベルにはなっていません。

 具体的行動まで落とし込んでいないと、結局、何もしないままでいるということが往々にしておきます。

榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版) p.131~p.132

【引用終わり】

 「自律型社員」の定義から割り出す「自ら考え、判断し、行動する」は、死人にはできないことだから「デッドマンテスト」はクリアする。

 しかし、ビデオで見たときに何をしているかわかるかというとわからない。「ビデオカメラテスト」をクリアすることはできない。まだまだ具体的にはなっていない。もっと具体的なものにする必要がある。 

0 件のコメント:

コメントを投稿