「自律型社員」の育成にあたっては、どういう行動特性が必要か、具体的に表現することが求められる。どの程度具体的かどうかをチェックするには、「デッドマンテスト」と「ビデオカメラテスト」がある。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第114回目である。
【引用はじめ】
「自律型社員」について、抽象的な表現はできるだけ具体的な行動に変換することです。そのために行う二つのチェックのしかたがあります。それが、「デッドマンテスト」と「ビデオカメラテスト」です。
受け身である表現など、死人でもできることは、行動とはいえない(デッドマンテスト)。ビデオカメラで撮影した映像を見た人が、何をしているかがわかるレベルまでの具体的な行動にする「ビデオカメラテスト」です。このチェックを「自律型社員」の定義だと次のようになります。
- 「自ら考える」 デッドマンテスト ◯ ビデオカメラテスト ✕
- 「自ら判断する」 デッドマンテスト ◯ ビデオカメラテスト ✕
- 「自ら行動する」 デッドマンテスト ◯ ビデオカメラテスト ✕
このままでは、デッドマンテストをクリアするので、「行動」ではあるけれども、ビデオカメラテストをクリアできるほど、具体的なレベルにはなっていません。
具体的行動まで落とし込んでいないと、結局、何もしないままでいるということが往々にしておきます。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.131~p.132
【引用終わり】
「自律型社員」の定義から割り出す「自ら考え、判断し、行動する」は、死人にはできないことだから「デッドマンテスト」はクリアする。
しかし、ビデオで見たときに何をしているかわかるかというとわからない。「ビデオカメラテスト」をクリアすることはできない。まだまだ具体的にはなっていない。もっと具体的なものにする必要がある。
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