「自律型社員」の育成にあたって、一朝一夕に目標どおりになるなんてことは考えられない。「がんばれ」と言ってみたところで、期待どおりになるわけでもない。
そのためには、具体的な目標に対して、計画的な取り組みに努めることである。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第120回目である。
【引用はじめ】
いままで「自律型社員」とはいえなかった人を、何か魔法のように一つのやり方で簡単に変えられるものではありません。例えば、次のようなことを考えてみてください。
- 自転車に乗れない人を乗れるようにするためには、どのように教えていったらよいでしょうか?
- 箸がちゃんと持てない人を持てるようにするためには、どのように教えていったら持てる人になるでしょうか?
「やる気を出して自転車に乗れ!」とか「本気で箸を持て!」といっても、身につけることはできません。
やって見せて、言って聞かせて、させてみるのです。
できないことができるようになるためには、その教え方、実践のさせ方、フィードバックのしかたなど、段階を追った「デザイン」を考えておき、その手順にそった相手の成長度合いをみながら進めていく必要があるのです。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊) p.135
【引用終わり】
いままでやれなかったことをやれるようにするには、それ相応の計画が必要である。難しいことであればあるほど、実践的な計画を緻密につくって、時間をかけて実行することだ。
そうした継続的な取り組みに耐えられるようにしなければ、目標が達成できない。目標に向けた道筋がしっかり把握できることが重要である。
0 件のコメント:
コメントを投稿