課長は部長などに対して、発言内容の問題点を指摘することが多かった。それによって、課長自身が自らの能力を誇示していた面があった。そうしたことの改善には、互いの歩み寄りが大事だ。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第206回目となる。
【引用はじめ】
部長が課長に意見を求めるという行動を、笑顔と適切な意見とで強化するのです。課長は、自分の能力を確認できることに強い心地よさを感じます。そこで、今までは上司の欠点を指摘することで能力を確認していたのを、これからは上司からアドバイスを求められることで確認できるようにしてあげたら、いいのです。そして、課長が部長の行動に働きかけることで、課長自身の行動が変わるという強化の好循環になります。
- 「部長が課長に意見を求める」という行動を、課長が強化する
- すると、部長はもっと課長に意見を求めるようになる
- 課長は、部長に意見を求められると嬉しい
- だから、もっと意見を求めてくれるよう、部長に対して強化(笑顔と助言)を行う
部長と課長との関係は、対立から協調へと変わるでしょう。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.202
【引用おわり】
部長も課長に意見を求めたりとすると、課長もまんざらではない。それに呼応する形で、適切な建設的意見を述べるのだ。そうなれば、部長も参考なるということで、課長の意見をさらに求めるようになる。互いの関係が雪どけとなり、協調関係ができるようになる。
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