2022年10月13日木曜日

行動を測定することの意義

 私たちは適切な行動ができるように努めている。また、組織もより良いものになるように努力している。そのためには、どんな方法があるのか。今まで、ずっと行動分析学的視点から述べてきた。そこの要諦は何か。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第208回目となる。

【引用はじめ】

 行動分析学を活用する中で重要な観点は、「行動の測定」である。しかし、それが難しい。そこで、大事なことは、対象となる問題を行動のレベルに落とし込み、客観的に定義されたその行動を実際に測定し、行動の原理に基づいて介入を実施することである。

 例えば、「覇気」「閉塞感」「リーダーシップ」というものは、ともすると主観的な「評価」で語られがちの問題だ。しかし、行動分析学の要諦は、それらを「評価」するのではなく、「測定」するところにある。解決したい問題を測定できる形でいかに行動として再定義するか、そこに介入の成功がかかっている。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.205~p.206

【引用おわり】

 日々の仕事や生活をする上で、いろんな問題が生ずる。人との関係でも悩ましい問題があって困っている。そうした状況をどのように解決すればよいか。そのヒントを与えてくれるのが行動分析学的観点である。そこでは、具体的に問題を行動としてとらえ、それがどんな状況にあるか数的に測定する。問題となる行動を測定して、それを減らし、より良い行動を増やすような工夫をしてゆくのである。それによって解決の道筋をつけるのだ。

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