2023年3月24日金曜日

部下の積極的な発言を引き出す

 部下が発言した内容を正否だけで判断するような論理的理解では、相手は簡単に納得しない。その結果、どんなことを言ってもダメだと、発言することさえ避けるようになりかねない。そうならないよう留意する必要がある。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第368回目となる。

【引用はじめ】

  • 「相手を否定してはいけないというなら、間違っていることでも正しいと言わなければいけないのか」とか、「間違っていることを間違っていると言って、何がいけないのか」という人がいますが、それは人との関わり合いを論理的理解だけでとらえている人が抱きやすい誤解です。
  • そういう人に否定されると、発言者は「あなたは、私の話をちっとも分かってくれていない」と反発することがあります。
  • そうした反発に、論理的理解しかできない人は対応できません。
  • 「分かっていない? そんなことはない。十分に分かったから間違いを指摘しているのではないか。こちらの指摘のどこがおかしいのか」と言ったとしても、発言者は納得しないでしょう。
  • 上司として、部下を論破することが大事なのか、それとも、部下の望ましい行動を引き出したいのか、どちらかが大切かよく考えてみることが大切です。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.133~p.134

【引用おわり】

 部下などの発言が活発になるようにするためには、まずは発言内容より発言したことそのものを受け入れることが大事である。ミーティングにおける積極的発言を促し、話し合いを充実させてやりがいを感じさせることである。共感の姿勢を前面に出す姿勢でのぞむことが、上司としての役割である。

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