上司が部下に対して、どんなふるまいをしているか。挨拶を返すか、ねぎらいの言葉をかけるか、笑顔でこたえるか、仕事のことを問いただすかなどによって、部下は強化されたり、消去されたり、弱化されたりしているのである。それも無自覚に。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第350回目となる。
【引用はじめ】
- お気に入りの部下に対する上司はどのような行動をしていたか。
- この上司は、気に入っている部下に対しては、部下が挨拶するという行動を強化するような反応を無自覚にとっていた。
- それに対し、「覇気のない」部下に対しては、挨拶することを消去したり弱化したりするような反応を無自覚にとっていた。
- 挨拶をしない部下を上司がつくっていた。
- 覇気がない言われていた部下は同僚たちに対しては挨拶をしていた。
- それは、返事、笑顔、ねぎらいなどの強化が同僚との間では起きていたからだ。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.116
【引用おわり】
お気に入りの部下とか、覇気のない部下とかなどと、決めつけることがある。いずれもそれは上司が無自覚に対応している結果がなせることだ。相手を個人攻撃しても、物事をややこしくするだけである。部下に対して、適切な強化・消去・弱化されているか課題分析によって、明らかにすることが重要だ。
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