2023年3月4日土曜日

お気に入りの部下に対する上司の態度

 部下に対して、この上司は積極的に挨拶しようとしない。そうするのが当たり前で当然のことだと思っている。しかし、特定の部下には違う態度で接している。この矛盾をどう考えるべきか。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第348回目となる。

【引用はじめ】

  • 上司としては、部下が挨拶するのは当たり前のことだから、こちらから何かしてやる必要はないし自然に振る舞っていればよい、くらいの心持ちでおられました。
  • しかし実際には、同じ上司が自分のお気に入りの部下に対しては全く異なる反応をしていた現実がありました。
  • たとえば、お気に入りの部下が「おはようございます」と挨拶すると、この上司は「おはよう」と返事をします。
  • しかも自然と笑顔になっています。
  • 返事があることも、笑顔を向けられることも、部下にとっては強化にあたります。
  • しかも、お気に入りの部下のときには、「いつもご苦労さま」という、ねぎらいの言葉つきです。
  • これも強化です。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.115

【引用おわり】

 上司にとって、お気に入りの部下には挨拶されれば自然に挨拶するし、笑顔でも接する。業績もよくがんばっている部下には、上司の態度も親しげだ。違和感のない関係が作り上げられている。互いが強化し合っている関係になっている。

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