2023年5月18日木曜日

管理職の問題を行動的に解釈する

 管理職として、「リーダーシップがない」「コミュニケーション能力が低い」などと言われている上司がいる。もっと具体的に行動的に解釈するとどうなるか。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第420回目となる。

【引用はじめ】

 ある管理職の問題は次のとおりです。

  1. 物事を悲観的に見る
  2. 目標を低く抑える
  3. 会議でネガティブな発言をする
  4. 部下へのリーダーシップがない
  5. 部下とのコミュニケーション能力が低い
  6. 部下の仕事を支援しない
  7. 部長との折り合いが悪い

 このうち、4と5の問題を行動的に解釈しましょう。

 4の「リーダーシップがない」というのは抽象的な論評なので、具体的な行動として解釈する必要があります。調べてみると、ここでは「決断する」という行動が欠如していることだと分かりました。

 5のコミュニケーション能力が低いというのも、具体的とは言えません。そこで、どういうことなのか詳しく聞いてみると、「部下を褒める」行動が欠如していることだと分かりました。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.171

【引用おわり】

 管理職として、リーダーシップやコミュニケーションに欠けると言われている人が、具体的にはどんなところに問題があるかを見極める必要がある。それは、「決断力の欠如」「部下を褒めることの欠如」だと明らかにされた。そうなれば、そうした行動をあらためるための手立ては何か、追求することだ。

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