ここで例として出ている課長は、部下のことを褒めない。褒めても部下は嬉しそうにしない。また、褒められても自分がするしかないと、皮肉まじりな言葉を発する。これでは、褒める行動は消去されるし、弱化されてしまう。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第430回目となる。
【引用はじめ】
- ある課長が、部下を褒めないという理由には、次のようなことがあります。
- 「褒められても、部下はちっとも嬉しそうな顔をしない」
- 「褒めてみたら、『自分がやるしかないでしょう』と、課長である自分の頼りなさを皮肉られた」
- 上記のような二つの理由は、課長にとってお気の毒と言うべきでしょう。
- 褒めても部下が嬉しそうな顔をせず無表情のままであったら、褒めるという行動は消去されます。
- 褒めても皮肉が返ってくるようでは、褒める行動は弱化されます。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.177
【引用おわり】
課長が部下を褒めても、部下の対応が冷たかったり、皮肉だったりすれば、課長も褒めなくなる。褒める行動が増えるか減るかは、課長と部下の直後の対応しだいである。互いに良好な関係を築く必要がある。
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