ここで例をあげている課長について、部下を褒めない理由はなんなのか。仕事は褒められたからするものでない。自ら進んで仕事をしないなんてありえない。そんな考え方をこの課長は持っている。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第429回目となる。
【引用はじめ】
ある課長が、部下を褒めないという理由の一つに次のことをあげています。
「褒められたくて仕事をするようではプロとは言えない」
- 上記の理由は、課長の考え違いと言わざるをえません。
- 仕事をするのは、お金を稼ぐため、家族を養うため、お客様に喜んでいただくためなど、さまざまな尊い理由があるでしょう。
- 褒められて嬉しいから頑張るなどというのは、理由としては子どもじみていると思われるかもしれません。
- でも、子どもががんばる理由というのは、人ががんばる原初的な理由でもあります。
- そこには人を動かす真実があるのであって、決して馬鹿にしてはいけません。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.177
【引用おわり】
部下ががんばっているのに、ただそれをごく当たり前と見過ごす。課長の励ましがあれば、さらにがんばるはずである。部下としては、課長が仕事ぶりを認めてくれているんだということが励みになるのだ。それにより、課長と部下の関係だって親密なものになる。
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