行動分析学で対象とする行動は、「死人ができないこと」である。変な言い方だなあと一見思われるだろう。逆説的な見方をすることで、行動が明らかになる。その内容について、島宗リーダー本による第71回目の引用である。
【引用はじめ】
そもそも「行動」とは何でしょう?「行動」というと、握手をしたり、微笑んだり、話をしたりといった動作のことだと思われるかもしれません。ポジティブな行動マネジメントの基礎となる行動分析学では、「行動」を「死人にできないことすべて」と定義しています。
部下が気難しい上司の前で緊張してどきどきしたり、上司が大きなミスをした新人に顔を真っ赤にして怒ったり、明日の会議の進行を頭の中で思い浮かべたり、高層ビルの設計をするのに構造計算を考えたり、新しい広報のアイディアを考えたり、顧客対応でミスがあったときに謝罪したり――。
すべて死人にはできないですから行動です。行動には動作だけでなく、"感情"や"思考"や"記憶"といった活動も含まれます。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.45 )
【引用おわり】
死人は横たわったままで動くことができない。 そうなれば、動くことは行動である。走る、歩く、飛び跳ねるなどの動作が行動だということは分かりやすい。行動はそれだけでなく、興奮する、ドキドキする、不安になる、考えるなどの内的活動も行動だ。こうしたことって、死人にはできないからだ。
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